02白内障手術について
[ 術式 ]
黒目のふちをわずか2㎜程度切開し眼内に入り、水晶体を包む袋を円形にくりぬきます。その穴から水晶体本体の濁りを超音波の機械で砕きながら吸引除去します。わざと残した袋の中に新しい眼内レンズを挿入し、手術を終了します。(ほとんどの方がこの術式で終了しますが、手術の難易度に応じて変更する事があります。)
手術方法
01.角膜を約2.4mm切開します。
02.水晶体の前の膜を直径約5mmの円形状に取ります。
03.超音波白内障乳化吸引装置を用いて水晶体の中身を砕いて吸い出します。
04.空になった水晶体内に直径約6mmの眼内レンズを折りたたんで挿入します。
05.眼内レンズは眼内レンズを支える脚により水晶体内に固定されます。
[ 麻酔方法 ]
手術は点眼麻酔で行います。水晶体自体には痛みを感じる痛覚がないため、痛みはほとんどありませんのでご安心ください。痛みに特に敏感な方や、手術中に眼球が動いてしまう恐れのある方は注射での麻酔を併用致します。
[ 手術時間 ]
ほとんどの方が10分未満です。難症例の方や、術中に合併症が生じた場合は手術時間が数十分延長されることがあります。
眼内に挿入するレンズは単焦点と多焦点からお選びいただけます。
単焦点レンズピントがあう箇所が1ヶ所
多焦点レンズピントがあう箇所が2ヶ所以上
単焦点レンズは術後の焦点距離(遠方もしくは近方)からご自身でお選びいただけます。お選びいただいた距離と反対の距離は必ず眼鏡が必要となります(たとえば遠方を選択した場合、術後近方を見る場合は眼鏡が必要となります。)。多焦点レンズは遠近両用レンズなので、眼鏡に頼る頻度を減らすことができ、場合によっては不要となります。 単焦点レンズはレンズ費用を含めた手術費用が保険適応となりますが、多焦点レンズは手術費用のみ保険適応となり、レンズ費用は自己負担となります。
単焦点レンズと多焦点レンズについてMore多焦点眼内レンズの種類と特徴についてMore手術の効果と限界
白内障以外の眼の病気がない場合は良好な視力が得られる事がほとんどです。視力の回復には個人差があり、角膜や網膜に異常がある場合は視力が改善が思わしくない場合があります。
・手術後もピントを合わせる距離に応じて眼鏡が必要です。
目安として術後2週間〜1ヶ月後に眼鏡を合わせます。