05線維柱帯切開術
房水の流出路である線維柱帯をフックで切開することで房水が排出されやすくなり、眼圧が下がる手術法です。短時間で終了しますが、術後眼内に出血しますので、しばらく座位などの体位制限が必要です。すべての方に効果があるわけではありません。また、術後一過性に眼圧が上昇することがありますので、さほど視野が悪くない開放隅角緑内障、落屑緑内障、ステロイド緑内障の方に適応があります。
合併症
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眼内炎
眼内にばい菌が入りこんで化膿する事が稀にあります。術後合併症で最も重篤なもののひとつで、放置すると失明に至ります。
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駆逐性出血
眼内で突然大出血を起こす事が稀にあり、手術中に発症した場合は手術を中止します。出血の状況にもよりますが失明に至る可能性があります。
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前房出血
必ず起こります。ほとんどが自然に吸収されますが、量が多かったり、眼圧が上がったりした場合は前房洗浄をします。
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術後一過性眼圧上昇
手術後眼圧が上昇することがあります。眼圧上昇があれば点眼の追加変更などをしながら様子をみます。眼圧が下がらなければ線維柱帯切除術などのきつい手術が必要になることがあります。
マイクロフック
マイクロフックで線維柱帯を切開する